「では、早速ですが、今から1分で本件の概要と目的をまとめて発表してください。」
いきなりこんなことを振られることもなきにしもあらず、ですよね?
こんな時、あなたはどうしますか?
・言いたいことがまとまらず、萎縮して支離滅裂になって撃沈する
・慌てて考えをまとめるが、突然のことにあがってしまい、うまく話せない
・まともに説明できずに一言しか述べられず、1分どころか15秒程度でおわる
・概要を棒読みして終わる
こんなあなたは必見です☆
1.短時間でメッセージを的確に伝えているもので研究しよう
さて、短時間で的確にメッセージを伝えられているものってなんだと思いますか?
身近なところでは、CMやニュース番組のニュース1つ1つが非常に的確に、短時間でメッセージを伝えられる構成で作られています。
CMは、テレビでは15秒〜1分、さらに長いと1〜2分というものもありますが、いずれにしても、その短時間に間違いなく私たちへ訴えたいメッセージが詰め込まれています。
以前、私が通っていた某予備校の先生で、「僕はテレビ番組は見ないが、CMだけ録画してひたすら見ている」とおっしゃっていた方がいました。
え?なんて変わった人なんだろう。
と、その瞬間は思いました(笑)
どういうことかと言いますと、「あのたった数十秒の短い時間の中に確実にメッセージが込められているから、どうやってものを伝えるかという点でとても勉強になる」とのことでした。
おお!ごもっとも!!
と、ついさっきまで先生を怪しい人扱いしていた私が、目からウロコ状態で感動し、それからCMを見る目が変わりました(笑)
ぜひ、CMがどのように作られているか、そのメッセージ性や伝え方を考えながら見るようにしてください。とても参考になります。
本当に短時間の中に確実にメッセージが込められていますから。
また、ニュース番組ですが、これは私が実際にテレビ局の報道部でスポーツキャスターとしてニュースを作るようになってから、気づいたことです。
1本のニュースって、短いものだと何秒くらいのものがあると思いますか?
飛び込みで入ってきた速報ではなく、ちゃんと映像つきのニュースです。
私が経験したものだと、15〜20秒くらいのものから実際に放送しました。
あとは、30秒、45秒、1分程度のもので組み合わせて大抵ニュースはできています。
企画ものや特別なものは状況によっては長く時間をとります。
が、せいぜい2〜3分で、4分を超えてくるとものすごく長い枠をもらえた!と感じます。
私が毎日作って放送していたスポーツニュースの企画ものについては3分〜3分半程度で、それに加えて30〜45秒前後のニュースも抱き合わせで放送することが常でした。
が、稀にどうしてもどうしてもどうしてもお願い!!これは5分の枠が欲しいの!!せめて4分30秒!!!というときは、事前にデスク(報道ニュースの責任者)にゴリ押しして、お願いと理由を念入りに繰り返し伝えて納得させるというネゴをします(笑)
少し話が逸れましたが、ニュースの一つ一つも、数十秒からせいぜいほんの数分の中で、確実にメッセージを伝えています。
余分な言葉を省いたり、伝えたいことを確実に伝えるために必要な言葉やシーンだけが選ばれ、すべてが構成されています。
中でも、ニュースを一つ作るにあたって最も日々留意していたことは「一つのニュースの中に、伝えたいことは一つだけ」ということです。
One news one message
伝えたいことはあれこれあっても、一つのニュースの中にあれこれ盛り込もうとすると、結局何を伝えたかったのかわけがわからなくなり、何も視聴者の心に届かないし残らない、と、最初に報道部長直々に指導されました。
それからいろいろなニュースを見て研究しながら、「一つのニュースで一つのメッセージ」を意識して作るようになってから、良質のものを安定して作れるようになっていきました。
ぜひ、1回の発表やプレゼンで何を最も伝えたいのかを明確にした上で、ぶれない構成で話をしてください。
そのためにも、CMやニュース番組を研究することはとてもオススメです。
ぜひ、今日からCMやニュースを見る角度を変えて、自分のプレゼンに生かしてください。
こんなに身近で参考になるものはありません。
心からオススメします。
2.1分で伝えたいことをまとめる
目指すは、数十分から数時間のプレゼンやセミナーも難なくこなすところですが、まず伝えたいことを1分でまとめる練習をしてみましょう。
氾濫している情報を賢く圧縮して、整理して短く伝える練習です。
まず、情報圧縮力に必要な3つの力を身につけていきましょう♪
(1)取捨選択力
山ほどある言いたいことの中から言うべきことを厳選する力が身につきます。
(2)文章構成力
長いプレゼンも、話の骨子は1分以内で理解できるようなシンプルな文章構成を作る力が身につきます。
(3)キーワード力
時間が短い分、相手の心に残るキーワードを作る力が身につきます。
では、続いて、1分間のシナリオを作っていきましょう。
まず、1分間を3つのブロックに分けて考えます。
①0〜15秒 疑問(なんだろう?)→興味を引きつける
↓
②15〜25秒 結論(へぇ〜)→驚きを与える
↓
③25〜60秒 理由(なるほど!)→納得感を与える
疑問に15秒、結論に10秒、理由に35秒を使う配分です。
例)
疑問(15秒)
「第一印象でバッチリ決めるために、相手とどうコミュニケーションをとっ
たらベストか、ご存知ですか?」
結論(10秒)
「話す内容よりも、とにかく見た目と声の印象をアップさせることが
鍵なんですよ!」
理由(3秒)
「メラビアンの法則というものがあって、なんと人の第一印象は‘見た目’、
‘声’、‘話す内容’の3つの要素で決まるんです!そして、なんとその内訳は、
見た目の印象が55%、声が38%、話している内容や言葉の意味はたっ
た7%なんです!見た目と声で93%の第一印象が決まってしまうんで
す!ですから、いかに相手に伝えるか、見た目と声を磨いて、話し方と見
せ方を体得することが重要なんです!」
では、上記に従ってあなたのテーマを決めて、1分間で端的に伝えるために、文章構成を考えて練習してみてくださいね♪
3.練習を重ねて動画を振り返ろう
プレゼンの構成も伝えたいこともまとまって完璧!となったら、
ここからが見せ所!?です。
いくら素晴らしいことを話しても、やはりメラビアンの法則よろしく、見た目と声がなっていないと、伝わりません!!!
いかに話すか、いかに見せるか!!
見た目の清潔感や、TPOにあった服装であるか、服装に乱れやシワはないか、顔は寝不足で疲れていないか、髪型は整っているか、というところから、綺麗な姿勢で堂々としているか、表情は柔らかいか、張りがあるか。
声はしっかり出るか、良いトーンで響くか、腹式呼吸で発声しているか、メリハリをつけて話せるか、滑舌は大丈夫か。
さらには話している時に、柔軟にジェスチャーや動きを取り入れられるかなど。
話し方、見せ方であなたの印象が決まり、話している内容の印象が決まってきます。
それらを確認するために、これまでも何度か述べてきましたが、その姿を練習のたび、本番のたびに録画して、必ずチェックして振り返りましょう。
改善点がいくつも見つかるはずです。
己の客観的な姿を見るのは恐ろしくもありますが、それが現実なので、逃げずに我が姿を受け止め、今後のプレゼンの改善に役立てましょう。
私も、オンエアがあった際には必ず録画された動画を確認します。
あ、今日はここが良かった、ここが反省点だ、次回はこうしよう、と毎回出てきます。
いつになっても反省点があるというのは成長していないのでは?
ということではありません。
さらにさらにもっともっと良くなるために、なかなか完成というゴールは見えないものです。
総じて良かったが、次はもっと良くするためにどう工夫したらよいか?という風に、特別ひどい反省などない日も、必ず次へ向けて改善できる点が見えるものです。
ぜひ、動画に撮って我が身を振り返り、よりよいプレゼンができるよう、改善していってくださいね。
4.まとめ
練習を重ねれば、必ず成長します。
私も、デビュー当時はひどかったものです。
先日実家に帰り、録画してあった、過去のニュースデビュー当初のまだ20代前半の自分のオンエア映像を見たのですが、もう、たまったもんじゃありませんでした。。。
見た目もちんちくりんだし、声や滑舌もなんじゃこりゃ…!!と、恥ずかしくなりました。
よく言えば初々しい。。。
だが、やはりまだ駆け出しの頃は、いくら学生時代にアナウンススクールで学んでいたからといって、とてもじゃないけど下手くそでした。
スーパーニュースデビュー当日の私です。。。
もう、本当にこんな写真、誰にも見せたくなかったのですが、
あえてこれだけ変われるんだという証拠に我が身を晒すことといたしました。。。
(あまりじっくり見られたくないので、サイズは小さいサイズで掲載します。お許しを。。)
しかし、それから毎日鍛えに鍛え、今の私があります。
全然声も見た目も違います。
人前に堂々と立てる自分がいます。
もちろん、あの頃だってその時の最大限の一生懸命で取り組んでいましたが、今の方が経験値が当然高いわけですし、余裕を持ってあらゆる場面に対応することができます。
後悔のないよう、取り組んできて本当に良かったと心から思っています。
継続は力なりです。
ぜひ、生まれ変わりたい方、一緒にトレーニングを継続していきましょう♪
Lalovoice「マリトーク・話し方大学」にて
あなたにお会いできるのを楽しみにしています!!( ^ ^ )♪
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